バケツ

言葉を吐きます

船に乗る

船に乗る 船に乗る 行き先の知らない客船に乗る 甲板に出ると、冷たい海風と照りつける日差しを受けて輝く海が眼下に広がる 段々と港が遠くなって、もう元いた場所には戻れないような気がする 遠くに雲が見える それは海という荒野に反り立つ山のようにも見…

赤信号渡るなら、堂々と渡れ。

赤信号渡るなら、堂々と渡れ。 自転車で俺は、家から駅までの道を走り始めた。 冬の冷たい風、温かい日差し よく通りすがる公園にはいつも人がいない 住宅街を抜け大通り沿いの歩道に出ると、車の騒音が一層大きくなった。 その時目に付いたのが彼女だ。 息…

これまで作った曲

主にバンドしているときに作った曲で、上二つ以外はデモとしてバンドメンバーに聞いてもらってアレンジしてもらうために作ったものです 上二つはバンドメンバーと協力してちゃんと作ったやつです 上から聴きやすい順 結局なにかの模造品 最初に作った曲。ア…

くじらの歌

くじらの歌 僕はくじらの歌を聴くのが好きでした。 くじらの歌は、村の西側に面した海に竹などを切って中をくりぬいた筒をつくり、それの先を海面に浸してもう片側を耳を当てることで聴くことができました。 くじらの歌はある日はゴオオオといううなり声のよ…

宇宙を飼う羊たち

椅子に座った少女は横に浮遊しているサッカーボールほどの銀色の球体に向けて呟いた。 「ねえ、ハル、喉が渇いたわ」 「かしこまりました。リサさま」 浮遊している球体は抑揚の無い音声を発し、音を立てずにキッチンの方へ向かった。 しばらく水の流れる音…

僕に残されたもの

僕に残されたもの 僕はお風呂上がりにパンツ一枚だけでベランダに出てタバコを吸うのが好きだ何か少しいけないことをしているような、この世界から隔離された空間に冒険に行くような、不思議な気持ちになる。 今は夏なので、蚊取り線香を足元に置くようにし…

おれはおれになりたい

おれは実体のない幽霊みたいだこの世に存在しているはずなのに存在していないみたいだ昔の友人のように怒って携帯電話を地面に叩きつけることすらできないおれは弱い濡れた体にクーラーの風がつめたいそんな自分を冷静に見ている自分が暖かいことがつらい結…

ミートソーススパゲティ

ミートソーススパゲティ 僕はミートソーススパゲティに聞いた「君はナポリタンスパゲティかい?」ミートソーススパゲティは答えた「僕はミートソーススパゲティですよ」 僕はミートソーススパゲティにもう一度聞いた「君は本当はカルボナーラスパゲティなん…

絵の中の女

絵の中の女 ある一枚の絵があったその絵は見るものを惹きつけるようなとても美しい女性が俯き加減で葉巻を吸っているという絵で、その絵には逸話があった絵が愛されたと感じると、絵の中の女が笑うというものだその絵は描かれて5年間の間地元の町のカフェに…

うさぎの自殺

うさぎの自殺 ある山に二匹のうさぎがいました。彼らは兄弟で、兄うさぎは自信家、弟うさぎは逆の性格でした。 ある日二匹で山の中を散歩している時、兄うさぎは言いました「は〜、なんか今の生活がずっと続くのかなとか思うとさ、嫌になるわ」弟も返事をし…

残滓 1

ある匂いがある。その匂いはとても懐かしい匂いで、嗅ぐと、心の奥にある栓がポンと音を立てて外れたかのように懐かしい気持ちがフラッシュバックして胸のあたりが暑くなり、その暖かさに涙が出そうになったり締め付けられるようになったりするそして時間と…

漫画 屋根裏の王様

一陣の風が吹く

一陣の風が吹く僕はそれに身体を任せて走る一陣の風が吹く僕はそれに流されて走る一陣の風が吹く僕は風を感じなくなる一陣の風が吹く僕は風を呼べるようになる一陣の風が吹く風を感じたい人々が僕を呼ぶ一陣の風が吹く僕は風が何なのか気づく一陣の風が吹く…

アメーバの日々

気づくと僕は透明なアメーバだった。周りにいたアメーバは赤や黄色、青の色をしていて透明なのは僕だけだったから、周りにいるアメーバは僕と仲良くなんてなろうとしなかった。色の違うヤツとはみんな関わろうとしないから、ミクロの世界はとても厳しい世界…

無気力アザラシと渡り鳥

無気力アザラシは今日も真っ白でふかふかな雪の上で眠っていた。 まだ子供のアザラシだから毛色は真っ白で保護色になっていて、アザラシは微動だにしなかったので、どんな肉食動物にも気づかれなかった。 アザラシは眠たくて眠っているのではない。現実から…

人工知能の寒い夜

デモ隊が今日も東京の街をずらずらと並んで歩いていた中はボロボロの衣服に身を包んだ30〜50代の中年の男が殆ど彼らの持っているその看板には「人工知能に支配されるな!!」と書かれている 21XX年日本は人工知能に支配されかけていた。2090年代の終わり頃、…

カマキリの恋

蝶に恋をしたカマキリの話しあるところにカマキリがいた力強く太い鎌を持ち、他の同種の追随を許さぬほどの強さであった。しかし、どこ種にも突然変異というものは起こるもので、そのカマキリは同種に対して一切の性欲を見出すことができなかった。その代わ…

子殺し

夏、日差しが照りつけて、アスファルトの上に陽炎を描く。少年は風通しの悪い蒸し暑い部屋で、自宅に篭って、どこにもやり場の無い性欲を1枚のティッシュにぶつける。むき出しの欲望はゴミ箱の中に吸い込まれるように消えて行ったようだが、ゴミ箱の中を覗き…

幸福なホームレスと不幸なサラリーマン

幸福なホームレスと不幸なサラリーマンあるところにホームレスがいました。彼には家もお金も何もありませんでしたが、日々の生活に多福感を感じていました。木々のざわめきや人々話し声、照りつける太陽、アスファルトのにおい。そういったものがあるだけで…

四角い部屋

僕は四角い部屋の中で生きている。いつからここにいるのかわからないし、どのくらいここにいるのかも不確かだ。四角い部屋は大きくも小さくもなく、一面真っ白で、部屋の中には何もなく、ドアもなければ窓もない。ただ1日に2度、天井に小さな穴が空き、食事…

三匹の猫

三匹の猫あるところに三匹の猫が女の子に飼われていました。猫のうち1匹は乱暴で強欲な性格で力が強くもう1匹は力が弱いが小賢い性格で最後の1匹は力も弱く、臆病な性格でした。小賢い猫は強欲な猫を持ち上げて自分の身を守り、臆病な猫は強欲な猫にただただ…

曲 人の形

soundcloud.com 街がゾンビで溢れてしまったからぼくはもう外に出ることはできない ぼくに食べ物を届けておくれよ何にも返せないけど やつらに噛まれたらぼくはぼくじゃなくなるんだ その方が幸せだってだれかが言ってた 気づくとみんなはゾンビになっていた…

曲 空想の都市

soundcloud.com 初夢 君とね いたんだ空をね 飛んだり 歌ったり これから どこでも ゆこうよ ふわりと 優しい風吹いた ぼくらは 宙を舞う あわで たまにね 壊れて しまうよ うさぎの ぬいぐるみ 抱いて 静かに ベッドで ねむる ぼくらは金属バットを持って …

曲 ヨナオシケーカク

soundcloud.com 昨日はテレビを捨てた 観たくもないものばかり映すから 笑ってるふりをするのもうやめた 神様は僕なんて興味ないから こんなにも意味のないものばかりで作られた僕の形は あまりにも醜い化け物のように見える気がした 夜明け前の街の片隅で …

曲 tryphopia

soundcloud.com 目を瞑って呼吸に意識を集中してみて ゆっくり吸って ゆっくり吐いて 音楽を聴きながら頭の中で想像してみて 鏡の前にたって自分の顔見ている ほっぺたにニキビくらいの穴が開いた その周りにも また穴が空いた 足元には沢山のアサガオの種 …

曲 古い映画

soundcloud.com ぼくは映画を観ている 君も映画を観ている ぼくは2人で観ている 君は1人で観ている ぼくは今も見続けてる 古い映画を観続けてる 君は映画を観ている ぼくの知らない映画を 君は映画を観ている だれかが死ぬ映画を

曲 僕はまっすぐ歩けない

soundcloud.com ぼくはまっすぐに歩けない まっすぐに歩けないから君の手を離したよ いいの?いいよ 僕はそれでいいから 今はこれで許しておくれよ もう少し夢の中まどろんでいよう 大丈夫明日はまだ来てないから 鳴き方を忘れたあの鳥のように 君の顔に群が…

曲 抜け殻

soundcloud.com いつだってそうさ 怪獣が現れるまでの 平和な時間はなかったことにされるの ひみつならここに隠してあるよと 教えても誰も知りたがらないのは もう孤独じゃないから 君は海を見て 世界は広いと言う 私はテトラポットの隙間を見て笑った 冷め…

曲 虫の卵

soundcloud.com 切れかけた街灯 泣きじゃくる少年 君はうつむく 忌々しいと 生ぬるい風が 僕の体包んで優しくて 書きかけの手紙が夢だったみたいに消えてしまった 切れかけた街灯 泣きじゃくる少年 君はうつむく 忌々しいと 無意識の情動 感性の崩壊 まぶた…

曲 kaguya

soundcloud.com 新しい靴を買いに行こう 月面シューズマートは営業中 月行きの夜行シャトルを待つ停留所 静かに息を吸うと夜の味が苦い 吐いた白い息君の形になって僕に話しかける 最近どうなの 元気なの どうやら今日のぼくは頭がおかしいらしい 宇宙のこと…